咲妃みゆさんに首ったけだったツイートログ

ちぎみゆ時代の雪組鑑賞ログ。

咲妃みゆさんの話しかしてない

 

お披露目公演・ルパン三世

 

 

初演・星逢一夜

 

 

 

 

るろうに剣心

 

 

ケイレブハント

 

退団発表があったいい夫婦の日

 

 

再演・星逢一夜

 

組本とかananとか

 

 

退団公演・幕末太陽傳

ラブドール展を見て美意識が高まった

昨年の春にラブドールを見に行った。
以前、美しい愛好品としてのラブドールが出てくるBL小説を読んだことがあり、その時からラブドールに興味があった。女体すきだし。

オリエント工業40周年記念展「今と昔の愛人形」 | Schedule - スケジュール | アツコバルー ATSUKOBAROUH arts drinks talk

おっぱいを揉むと声と共にワインが出てくるラブドールもあるらしい。何それ体験したい!!
しかも写真撮影可。行くっきゃない。

 

会場に着くと平日昼間ということもあってあまり混んでおらず、見やすかった。男性が多かったけどカップルもいたし、全体では女性の方が多かったらしい…!
確かに、めちゃくちゃ楽しめる女性は多いだろうなと思った。だって私たちは美しいものや可愛いものが好きだし、美しくなるための努力も好きだし。(もちろんそうじゃない人もたくさんいる)

 

初期〜現在の色んなドールが展示されているけど、最新型のドール達は違和感がなくて今にも喋りだしそうで、むしろどうか喋って欲しい、こっちを向いて欲しい、この子が欲しいと思ってしまった。
人中短くて目大きくてタレ目で鼻筋スッと通ってて唇はぷっくりしてるけれど、少し離れ目で輪郭はシュッとしすぎてなくて鼻根が低めで二重幅も広すぎない、絶妙な整い方なんですよね…
目の焦点が少し遠くの下方にぼんやり合っていて、どうかしたら目が合うんじゃないかと思ってしまう。

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着けてるランジェリーも可愛い。

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体の線もどこも柔らかそうな曲線で、無駄な脂肪も筋肉もひとつもなくて、きれいに肩甲骨が出ていて惚れ惚れする。実際この体を維持しようと思ったらジム通いマッサージに食事管理しまくらないといけないのに、そういう引き締めてる感すらないの。あ〜〜〜触れたい。

 

となったところで、なんと触れるドールもいた。(写真は撮り忘れた)
肌がすべっすべでしっとりしてる、、、、もちろん湿ってなどいないのにハンパなくしっとりしている…あと柔らかいんですよ!!!ドールだし、実際触ったら硬そうと思ってたらとんでもない。女の子の肌だーーーー!ってなる。しかも脂肪が多くある部位と少ない部位で柔らかさが違うの…二の腕と手首とかね。

 

一番良かったのはドールに施されたお化粧。この子のお化粧が大好き。

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メイクって難しいなーどういう感じを目指したらいいかもよくわからんなーと悩んでいたところにこれ。このアイメイクめちゃくちゃ美しくないですか??

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グラデーションシャドウと上品かつ華やかなラメによる濡れツヤまぶた、最高。これがやりたかったやつだ…!
素材が違うのでまんま真似しても絶対似合わないけれど、この領域に近づきたいと心底思い、この日から化粧への意欲がかなり上がった。

 

顔によってお化粧も少しずつ違っていて、それによって雰囲気も結構変わるのが楽しい。ネイルしてる子もいる。

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そしてこの子がワインを出してくれるドール。アルコールに弱いためちょっとしか入れられなかったのが残念。
おっぱいはそこまで柔らかくなかったかな…

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篠山紀信さんによる写真や、製造過程の展示もあった。メイクプロセスめっちゃすごい。勉強になる。

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頭部だけでも販売されてるし、お化粧によって出来栄えが変わることがよくわかる。

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ドールの顔は理想の女性を体現しているけど、多分に流行も反映してるんだなー。
オリエント工業は基本的にドールの一般公開はしていないみたいなのでまた展示があればぜひ行きたい。

 

 

人を駄目にする玩具、最高のネーミングで笑った。

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雪組トップコンビ退団。好きな人と好きな人の好きな人の話

宝塚で一番好きな人であらせられるところの雪組トップ娘役・咲妃みゆさんが退団する。知ってた。まあいつかは退団するし。トップになってからの年数的にもぼちぼちだし、何より現トップコンビが成熟していて、美しかったから。美しいものには終わりが来る。すぐに。

咲妃みゆさんは娘役の天才で、その才能を余すことなく見せつけてくれた。大感謝だ。
芝居が上手い、歌声に迫力がある、可憐な歌もドスの効いた演技もこなす声を持ってる、普段の喋り方がふあふあ、ステージを降りたら声が小さい、喋るのも遅い、生まれたての小型犬ぽい(可愛い)、愛することの天才、お顔が可愛い。全部好きなのですが、愛することにかけては本当にすんごかった。

雪組トップコンビのおふたりは舞台人としての相性が最高なだけでなく、ラブラブなコンビとしても名声を博しています。なんかこう、役外で2人が並んで喋るとヒューヒュー言われてる感じ。ファンの全力野次馬応援スイッチを強制オンにしてくる。
にわかファンなので細かいエピソードを知らないだけかもなのですが、現雪組トップスター早霧せいなさんの相手役として当時月組所属だった咲妃みゆさんが雪組トップ娘役に就任したのは割と唐突でした。もちろん将来を期待されている娘役として良いポジションにいたでしょうし、他の組でトップになるのはよくあることなんだろうなと思います。
けどまあ、普通に考えてさして相手役に思い入れがあるわけではないじゃないですか。
でも咲妃みゆさんは最初からちぎさん(早霧せいなさんの愛称)ラブ!!!!!モード全開でした。咲妃さんに一目惚れしたばかりの私はどういう心境なんだこの人…??と思ってた。でも、最近のインタビューで相手役に心を200%預けられる娘役が理想だと語っていて、はじめから実践していたのだなあと思った。それがどんどん心底からの気持ちになって、大きくなっていったのかなと妄想するとぐう萌える。
ずーーっと好きだと言い続けてどこまでもついていって、もっとお話したいとアピールできて、当たって砕けてもまた当たってくる、絶対死なない、そして舞台人としてのスタンスや能力も相性がいい。可愛いし可愛いし強いし、中学生男子の気持ちもすぐ揺らいでしまう。

早霧さんがこれまたい~い男だったんですよね。トップスターって定期的な舞台以外もめちゃくちゃ忙しいらしくて、同じ組の人たちと一緒にいる時間もあまり取れないらしいのですが、短い時間で自分から話しかけに行くようにしていたり、宝塚歌劇運営の人から本当にまじめで努力家だと評されていたり、組をまとめるトップスターとして理想的だなあと思います。
個人的に、2番手時代は正直そこまで早霧さんの魅力がわからなかったのですが(ごめんなさいすみません刺さないでください)、すぐわかった。ステージのセンターが超超似合う。気質がど真ん中ヒーローなんですね。あとお顔にクセがあまりないのも主人公が似合って最高。るろ剣の破壊力はすごかったですね…。
咲妃さんに対しては中学生男子みたいになる早霧さんも、お芝居に関しては咲妃さんの方を向いて、咲妃さんが自分の中で答えを出して追いついてくるのを待つスタンスだったようで、は~~~そりゃ惚れるわって感じですね。少女漫画かよ、版元レーベル教えてください。
早霧せいなさんを慕う咲妃みゆさんを通して早霧さんのことを知って、それがめちゃかっこいいもんだから単体で好きだったのにコンビとして好きになってしまった。退団の涙が倍増。

雪組の人たちがお二人について語るとき、「早霧さんに振り回されてる咲妃さん」の姿と「咲妃さんに振り回されてる早霧さん」の姿が同じ比率で登場するんですよ。そして先日の宝塚大劇場千秋楽カーテンコールでの挨拶にて

咲「私の愛する人のイニシャルはSで、…早霧せいなさんです!」(早霧さんのけぞり、固まる)
早「そういう、挨拶に、なるとは、ちょっと、あの、うん、、」
双方照れて吹き出す
早「こうして…こうして?!笑、咲妃と3年やってまいりまして、手のひらで転がされて3年」

 ハアァッ…ありがとう神様。確実に劇場&全国の映画館がにやついた

あと早霧さんが、咲妃みゆさんが大きな愛で包んでくれてるという趣旨の発言をされたことが他の雪組メンバーからリークされてるのもやばくないですか。

「ゆうみ(咲妃さんの愛称)も、これはちぎさんが仰っていたのですが、聖母マリア様みたいな感じで、ちぎさんを包んでいたり。」

(ザ・タカラヅカⅦ 雪組特集 鳳翔大さんインタビューより)

 すごい…すごい爆撃を食らっている。

最後に早霧せいなさんのインタビューも引用しておきます。

「ゆうみちゃんは本当に優れた役者さんだから、私も手を抜けないんです。私の叱咤激励にも負けない強さを持っていて、じつは結構頼もしい。一緒に踊っていて、私がグラッとすると彼女がグッと握って支えてくれたりもするんですよ。普通は逆ですよね(笑)。それほど私のことをよく見て、思ってくれている。天性の娘役の才を持っている人です」

(an・an 2050号 早霧せいなさんインタビューより)

 こんなに幸せな思いをさせていただいてオタク冥利につきる。

もうすぐちぎみゆ政権は終わってしまうという現実に直面して、終わりとかいう概念を生み出した神を恨むばかりなのですが、本拠地宝塚での最後の挨拶が悶絶ものだったので本当の最後の東京千秋楽での挨拶にもちょっとだけ期待しています。期待しすぎてもよくないのでちょっとだけね。

ていうか咲妃さん毎日『私の愛する人のイニシャルはS』って歌ってらっしゃるけど俺たちが愛する人のイニシャルもSだからな?!?!!?!って咲妃みゆさんのオタクとして黙って叫んでる。
早霧さん挨拶のどっかであなたもSですけどねって言ってくれないかな…深読みした上で安らかに墓を立てます。

終わってほしくないですね。ジタバタしたい。就活しながら、回数は僅かながら最後の舞台をしかと目に焼き付けたので悔いはあんまりない。私はこの目でちぎみゆを見た

舞台『HOTEL 死界覚』小笠原茉由推しオタクの感想

 

※ネタバレです。超ネタバレですご注意※

小笠原茉由さん出演の舞台、ホテル死界覚を観てきました。すごく良かった。

舞台上の空気が二転三転するストーリーで、えっその展開かよ…となりかけたところで次のどんでん返しが来るので2時間全然飽きなかった。

事故で脳死状態になった男性が婚約してる彼女の元に帰るために良いことをしてポイントを貯める。でもその良いことのハードルがめっちゃ高くて魂とか肉体を引き換えにしないといけない、そんな中親友カップルが婚約者に危害を加えようとしていて…みたいな話です。ざっくり。ネタバレです。

音と光の演出がうまくて、一瞬で空気が変わるので楽しかった。地響きみたいな音の演出も結構あって、あれは小さい箱だからこそ映えるのかな?後方席でも体が揺れるからおおおってなった。

それでここから小笠原茉由さんの話なんですけど、オタクなのでオタク目線での話をします。

めっちゃめっちゃ良かった。はまり役だった。
主人公の婚約者に危害を加えようとする親友カップルの女の方、ようはヒロイン(婚約者)の親友役です。でもこれが本当に徹頭徹尾クズで!親友としてずっと一緒にいながら天然でモテるヒロインを妬んでいて、主人公が事故にあったのを好機にいかにしてヒロインに精神的ダメージを与えられるかを画策する役です。

ドS設定で、自分の恋人(ヒロインのことが好きだった)を調教済みなんですが、それがとてもよかった、、、こう書くとまじで自分がきもい。

元々握手会でM気質なファンを見分けて適切な対応をすることに定評があった(私調べ)のですが、最高の形で具現化していた。

あと心底クズなのですが頭は良くなくて、主人公の生命維持装置を普通に切ろうとしたり(即逮捕だよ?!)、ヒロインに対して本性現すのが早過ぎだったり、これ以上ない好機に感情が先走るところが小物感あった。

これがはまり役とか言うと褒めてるのか悪口なのかわからないような話なんですが、最後までひとつも良い人エピソードがない悪役を、元々持ってるS気質とバラエティー担当アイドルとして培った笑いに振り切る力でコミカルに演じ上げていたのです。

これまで女優志望だったわけでもないし、演技経験も多くないし、正直どうなるんだろうという心配は杞憂に終わって、ああそうだった、こういうハンデを覆す全力さが魅力な人だったなあと改めて思いました。

初日カーテンコールの挨拶を振られてちょっと緊張しつつすぐ笑いに持っていったところがいつもの小笠原茉由さんで可愛かった…ステージに立つのが久しぶりだからかアイドル全開レス大サービスだった。

そんなわけで舞台自体も小笠原茉由さんもとっても良かったので、4/2まで新宿でやってるので、たぶん当日券あるのでお時間ある方はぜひに。

女性キャストの皆さんもめっちゃ可愛かった。ヒロイン役の古川小夏さん超ヒロイン。

握手会でS対応されたことないオタクも楽しいよ。楽しかったよ。ちょっと彼氏役が羨ましくなったよ!!
Information - 公演情報|しまぁ〜ん共和国

豊島将之七段のイメチェンにより将棋にハマりかけている

将棋にはまりかけている。
小学生の頃に10回ぐらい遊んだ記憶があるけれど、もうルールはすっかり忘れてしまった。
歩は一つずつしか進めなくて、縦横にめっちゃ進める駒とナナメにめっちゃ進める駒があった気がする。覚えてるのはこれぐらい…。

きっかけはもぐもぐさんの記事で興味を持って、半年ぐらい前に『聖の青春』という本を読んだこと。これは伝記になるのかな?フィクション小説かと思うぐらい読みやすくてのめり込んで一気読みしてしまった。
そもそも、将棋でごはんを食べている人がいるということすら知らなかったから、その世界の壮絶さに驚いた。村山聖さんは文字通り命を削って将棋を指していたのだけれど、そうでなくても1日10時間以上も盤の前に座ってひとつの試合を戦い続けるなんて狂気の沙汰だ。

けれどその世界に小中学生で入って大人になってもずっと戦ってる人達がいる。
どういうことか全然わからない。システムやルールもよくわからないけど、棋士の人の気持ちと、その棋士を追っかけているファンの人の気持ちがわからなさすぎて気になって、ニコニコ生放送で将棋のチャンネルをちょこちょこ見たり、3月のライオンを全巻買いしてみたりした。

つい先日Twitterを見ていたら、豊島将之七段の写真が流れてきた。豊島七段が強い・若いということは知っていて、仕草と立ち姿とマイクの持ち方とあとお顔がかわいいという印象があった。それなのに、おかしい。なんか髪型が記憶と違う。髪を切った?前髪が上がってる??友達が急にこの髪型にしてきたらさりげなく恋愛関係で何かあったのか探りを入れてしまうタイプのイメチェンだ。
NHK杯の中継だったのでテレビをつけて、びっくりした。かわいい。髪型の違和感がかわいさの邪魔をしていないどころかむしろ増幅させている気がする。かわいい。そして手がめちゃめちゃきれい。人差指と中指で駒を動かす所作の美しさよ…

半年間なんとなく将棋を見てきてわかったことは少ないのだけど、どうやら追いかけ始めるにはとても良いタイミングのようだし、とりあえず盤と駒と入門書を買ってこようと思う。

乃木坂46ドキュメンタリー映画で垣間見えた西野七瀬さんのひとかけら

映画「悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46」を見ました。

 

こちらのレビューがすごくわかりやすいので是非。

realsound.jp

 

本当は平和な方向から、乃木坂すきだ~!って叫ぼうと思ってたんだけど、平和に書けば書くほど、違うことばかり脳内にチラついて書けなくなってしまった。から、諦めて一番印象に残ったことを残そうと思う。

(結局わりと平和になった気がする。核になる部分のネタバレは避けたつもりなのとあとやっぱり平和にしたかったのでいくらか歯切れが悪いかもしれません。)

 

「悲しみの忘れ方」では、主要メンバーとその母親の言葉を中心にして乃木坂の過去から今が描かれている。このあんまりいい気持ちになれないタイトルは、過去に抱えた悲しみや苦しみを乃木坂46として活動していくなかで乗り越えたり抱えたまま前に進んだりする様子を描いてるってことのようだ。ううんやっぱり観終わった今もあんまり好きになれないタイトルだ…。

 

一番印象に残ったことというのは、主要メンバーの一人である西野七瀬さんと、そのお母さんの言葉だ。お母さんの言葉で、西野さんが幼い頃から大人しい子供だったこと、それを気にかけたお母さんの薦めで部活の花形であるバスケ部に入ったが人間関係がうまくいかずやめてしまったこと、乃木坂46のオーディションもお母さんに薦められるまま受けたことが語られる。

 

西野七瀬さんは、とびきりの美人というわけではないけれどどこか人の目を惹きつける容姿と、一人静かにポロポロと涙をこぼす儚げな雰囲気を併せ持つ人だ。そこに控えめながらも芯がありひそかに闘志を燃やす性格が加わるともう、アイドルというより少女漫画のヒロイン値がカンストしてる。

 

オーディション当時の西野さんは今よりもちょっとギャルっぽい服装とメイクをしていた。ノンノ*1というよりもセブンティーンな感じ。初ステージでもまだ少し濃い目のアイメイクは残っていたから、徐々に乃木坂のイメージに合わせていったのだと思う。

 

映画序盤で、地方出身のメンバーは寮で共同生活をしていることが明かされる。毎週末大阪から東京まで通っていた西野さんは平日のレッスンにも参加するためにお母さんを説得して寮生活を始め、しばらくして寮を出て一人暮らしを始める。人感センサーを備えた空気清浄機を「かわいいんですよ。」と話す西野さんは、友達もいない東京で寂しくないのかと言われても「大阪に帰っても居場所がない。仕事ができればいい。私にはここしかないから。」とステージに立ち続けることを選ぶ。こんなに可愛ければ誰もがほっとくはずがないし絶対人生楽しいだろうと思うような人が、きれいに整えられた部屋で、一人でいる。

 

終盤で流れる生駒里奈さんのお母さんと西野さんのお母さんの言葉が対照的だ。西野さんのお母さんは「思うように娘をサポートできないことが一番つらい。」と語り、生駒さんのお母さんは「自分の娘が芸能界で比べられるのはつらいが、りなが充実しているならそれでいい。私は支え続ける。」と語る。この対照性が苦しい。

 

3rdシングルで初めてフロントメンバーに選ばれた西野さんはしかし、次の4thシングルではそれまで休業していた秋元真夏さんにその座を明け渡すようにフロントから外れる。そこで自分が負けず嫌いなことを自覚する。「自分の感情をダンスに込めるしかなくなった」*2と語る彼女のパフォーマンスは目に見えて向上し、6thでフロント復帰、8thでセンターに抜擢され、写真集発売、大手ファッション誌との専属モデル契約など、どんどん階段を登っていく。

西野さんがステージで戦う姿がわたしは一番好きで、というか単にアイドルが真剣にステージに立つ姿が大好きすぎるんだけど、彼女の孤独と輝きと、時折見せてくれる心からの笑顔のバランスにどうしても惹きつけられる。恐ろしい人だ。計算だとか素だとかそういう問題じゃない。本能でこのひとはやばいと感じる。控えめで可憐だという言葉にとどまらない彼女の陰の部分がどのように養われたのかこのドキュメンタリーで少し見えた気がする。アイドルというステージはその陰を爆発させることができる一番広くて深いところかもしれない。

最近、西野さんは前田敦子になるかもしれないと思っている。孤独にストイックに戦い続けて、多くの人の心を掴んでさらに孤独になって、そうして戦い抜いたあっちゃんのように、いつかとびきりの笑顔でいられる場所が見つかるといい。

 

 

 

西野さん以外のメインメンバー4人に関する雑感。

 

ステージの裏にある内面が描かれるドキュメンタリー映画を見て、アイドルのことを知ったような気になってしまうことがとても怖い。だから白石麻衣さんが結局あまり自分のことを語らなかったことにどこかホッとしてしまった。

 

「芸事がしたかった。実はもう夢は叶えてるんですよね。」と語る生駒さんの、ステージを背負って立つ姿はかっこいいし、でももっともっと愛されて甘やかされて幸せそうに笑ってほしい。こんなにも愛に包まれてるのなんて少年漫画のヒーローと生駒さんぐらいなんだから。

 

美しい歌声とピアノの音を響かせる生田絵梨花さんを見ながらああそういえばわたしは生ちゃんの才能に惚れたんだったなあと思い出した。大学入学時のスーツ姿が麗しすぎて佳子さまのご学友ですとか言われてもやっぱり~~~!ってなりそう。

 

橋本奈々未さんとても客観的に自分たちを見ていることが印象的だった。初めての握手会で、使用会場の平均的な埋まり具合をネットで調べていたこととか、その予想以上に埋まったことに対して奢らず「メディアの力ってすごいなって」と冷静に分析しながら喜ぶ姿がおもしろかった。

 

メインの5人以外のメンバーにはあまり焦点が当たらないのだけど、愛に溢れるキャプテン桜井玲香さんの言葉や、乃木坂の入口になりたいと語る伊藤万理華さんや、齋藤飛鳥さんのおでこのうぶ毛もすごく良かったです。あと、ポジションが下がっても決して涙を見せない生田さんと、その背中をさりげなくずっと支えてる畠中清羅さんが大好き

 

最後の最後にちょっと!!!堀ちゃんのドキュメンタリーくださいよ!!!!ってなったので続編楽しみにしています。あの終わり方ずるい。ほんとずるい!

 

 

 

乃木坂の魅力と西野七瀬さんのヒロイン力がこれでもかと詰め込まれている『制服の羽根』MVを置いていきます。


乃木坂46 『羽根の記憶』Short Ver.

 

 

*1:2015年6月号より専属モデルとして契約

*2:http://realsound.jp/2015/07/post-3822.html

朝井リョウ『武道館』を読んでアイドルの幸せを願うということについて考えた

 

朝井リョウさんの『武道館』を読んだ。図書館で予約の順番待ちをするのがもどかしくて初めてハードカバーの本を自分で買った。少し前までハードカバーの小説なんて高くて絶対買えなかったのに、大人になった気がしてうれしい。そんなことはどうでもよくて、アイドルファンには読み進めるのがつらく、でも一気読みしなきゃ一度閉じたらもう開けないと思わせるような本だった。カバーを外した本の装丁が、読み終えたあとの目に染みた。

 

アイドルの恋愛が肝ではあるのだけど、生身の、それも思春期の人間がアイドルという偶像でい続けることの違和感が主題だった。アイドルがファンの期待に応えるために行動していること、そうするうちに自分の夢がファンや周りの人の欲望と区別がつかなくなっていくこと、麻痺していた感情が揺り戻される経験、描かれるすべてが現実のアイドルに重なっていった。AKBの握手会の事件とか坊主頭での謝罪動画とか実際のできごともでてくるけれど、それよりも架空の主人公たちの感情の動きに現実味があるように思えたのが不思議だ。

 

うれしかったのは、アイドルの苦悶を通して朝井リョウさんのアイドルへの愛がこれでもかと伝わってきたこと。アイドルを苦しめているものをこんなにたくさん見つけてまとめて、原因を作ってるファンや社会につきつけるなんてこと、才能もそうだけど愛がなくちゃできない。そうだ怒りは愛にもとづく。 

 怒りが態度や言葉として人間の外側に現れたそのとき、その人の器にはもう何も入らなくなっている。つまり、怒るということは、自分の中にある器の許容量や、形をさらけだすということだ。
 キッチンのライトをぱちんと跳ね返す銀のボウルは、半分に割られた知らない惑星のように見える。愛子はその曲線を視線でなぞりながら、いろんな人の器の形を思い浮かべた。
 小さなころ、大切にしていた竹刀を隠したらすごく怒った大地の、器の形。大地の器は、剣道に関する部分だけ、極端に許容量が少ない。剣道のことをからかうと、すぐに怒るのだ。


とか言うのも申し訳ないぐらいわたしなんかよりずっとめっちゃアイドルオタクだった、朝井リョウさん。ダ・ヴィンチでのアイドル好き作家座談会(石田衣良×柚木麻子×朝井リョウ)のテンションと知識量がヲタクでしかない…(褒めてる)

 

 

読んでいて苦しいながらも、どうしても違和感を覚えたこと。本の帯にも書かれていた「本当に、私たちが幸せになることを望んでる?」というメッセージ。アイドルが幸せになることと不幸になる(でいる)ことの両方をファンは望んでいるのではないか・ファンの理想を体現し続けることを要求しているだけなのではないかという批判のこもったメッセージだけど、不幸になるアイドルを観ることにエンターテイメント性を見出さなくなることが良いことなのはもちろんとして、アイドル個人の幸せをファンの多くが望むようになるのは良いことなのだろうか。

 

まず、幸せを願うことがファンとしての理想の姿勢だとはわたしは思わない。幸せでいてくれと思うことだって一種の暴力だ。誰かの幸せなんて見ている側が安心するから勝手に願っているだけだ。幸せになんてそんなほいほいなれるものじゃないのに、そうであってくれと願われるのはどう考えても重たい。

 

それに、幸せを祈るということに伴う無力感は大きい。好きな人のために何もできなくて、ひたすら届かない応援を送り続ける虚しさを朝井リョウさんはどう捉えて消化しているんだろう、と読みながらぼんやり思った。
認知してほしいとかもっとおっぱい見たいとか日本一のアイドルを応援したいとかと違って、他人の幸せに自分が関与できる可能性はとんでもなく低い。それが手の届かないところにいるアイドルという存在であれば、アイドルでいてくれなければファンという無数の集団の内の1を形成する要素にもなれないし、幸せかどうかを確認することすらできない。個人ではなくアイドルとしての幸せにしかファンは関わることができないのだ。なのにアイドルの個人としての幸せを願うなんてこと、本当にできるんだろうか。

 

もうひとつ、今のアイドルはステージに立つ者とそれを観る者の強烈な欲望で成り立っているけれど、幸せになってほしいという欲望は、理想の偶像を押し付けることで満たされている欲望の代替になりえるんだろうか。他人の幸せにどれだけお金を払えるかの問題。ビジネスとして成り立たないとどうしようもないし、ここが一番の問題かもしれない…誰かえらい人いい仕組み考えてください…

 


『武道館』特設サイトからとべる夢眠ねむさんのレビューに、こんな言葉があった。

 私の本業はアイドルである。
 だからだろうか…この物語を「読まないであげて」、そう思ってしまった。いや、読んでもいいんだけど、できれば読まないで欲しい。あ、朝井さんに怒られるかこれ。推薦文だし。でも、同業者として、この物語の子たちの秘密を、頭の中を、守ってあげたくなってしまった。

 

(http://hon.bunshun.jp/articles/-/3616)

 わたしはむしろアイドルにこの本を読まないでほしいと思う。自分の悩みをまとめたものを目の前に差し出されたら、私だったら途方に暮れる。ファンの欲望を全部叶えちゃだめとか、アイドルの自分も特定の誰かに恋してるのも両方自分自身だとか、そんな正しいことを言われて、でも向き合う現実は変わらなくて、何これどうすればいいのって。だって、アイドルが恋愛したらやっぱり叩かれる。最近は恋愛スキャンダルが増えすぎてファンが過剰反応するのにも飽きてきてる風潮はあるけど、叩きがそれほどひどくなくてもファンは離れてしまう。その分ステージで生き残るのは難しくなる。

 

反面、多くの人に読んでほしいと思う。ミリオンセラーになって映画化とかドラマ化とかしちゃって、誰もが目にしたことがあるような作品になればいいと思う。アイドルもこれが当然だとか思ってファンもそういうもんだと受け入れる。そうしてみんなの価値観が早く変わっちゃえばいいと思う。ゆるキャラの中身はおっさんだしアイドルだっておならするしイケメンに恋もするよ!!それでもアイドルは最高だよ!!!

 

どのメンバーも一度はスキャンダル出るのが普通になって、アイドルの恋愛にスクープ価値がなくなればいいなーって、それはそんなに遠い日でもないんじゃないかなって期待してたけど、傷つく人が少なくてすみそうだからこの本をみんなが読む方がいいな。

 

このお話のなかに今のアイドルを取り巻く状況を変える最適解は書いてはいなかったけれど、このお話のようにすべてが変わっていってほしいと願う。